いよいよ改造完了。配線作業のやり方を解説!【ジャズマスター改造記⑤】

 どうも、hechiMa(@hechiMastar)です。今回は作業編ということで、ジャズマスター改造記も一区切りとなります。ついに配線作業に入り、半田ごて等、危険の伴う工具も扱いますので、怪我にだけは気を付けて作業してくださいね。それではいきましょう!

完成まであと少し。最後までは突き進め!

使用する工具

 それでは準備から参りましょう。まずは基本的な工具から。

 これらが最低限必要な工具になります。「これが無いと配線できない」という工具を集めたものです。固定具は無いとイライラしてもはや作業が進まないと思うのでリストに入れました。他にもヒートクリップテスター等、あれば作業が捗る工具がたくさんありますので、ぜひ揃えていただくと今後の作業にも使えてグッドかと思います。それぞれ実際に筆者が使っている工具のリンクが張ってあるので参考までにお使いください。

 フラックスって何?という方へ説明すると、フラックスは部品への半田のノリをよくするための液体のことです。ポットのカバー部分など、半田のノリが悪いところにササっと塗ってあげると、あら不思議。半田が自然に乗るようになります。必須と言っても過言ではないのでリストにも載せていただきました。

 そして、基本的な工具以外で必要になってくるのが、キリやすりです。今回の作業ではSPDT(キルスイッチ)とDPDTの増設に伴い、ピックガードに穴あけを行うので必要になります。筆者はどちらもダイソーで揃えました。お近くの100均まで向かいましょう。

使用する部品

 次に今回の作業でアッセンブリに取り付ける部品を紹介します。

 それぞれ実際に筆者が購入した部品のリンクを貼ってあります。ご参考までにお使いください。一番上が1MΩ(Aカーブ)のポットです。一番安いものをサウンドハウスで探しました。2000円以上の購入で送料が無料なので、シールドや弦の購入のついでに購入することをお勧めします。そして、真ん中がDPDT一番下がSPDT(キルスイッチ)。これらは秋月電子通商で買いました。秋月は送料が500円かかりますがなんでも安く取り揃えているのでまとめて購入するときにすごくお勧めです。

 なお、ポットの購入の際には、シャフトの規格が2種類あることに気を付けなければいけないので注意してください。一つ目はインチ規格。これらはCTS等、海外製のポットに多く見られます。ねじの溝部分の直径が9.5mm、ノブを取り付ける部分の直径が6.0mmです。二つ目はミリ規格。これらは国産のポットに多く見られます。ねじの溝部分の直径が8.0mm、ノブを取り付ける部分の直径が6.0mmです。ポットとノブの規格は同じでないと取り付けることができないので、購入の際はご自分のギターに取り付けられているポットの規格を調べてくださいね。

ミリ規格:ネジ切部が9.5Φ、ノブ取付部が6Φ
インチ規格:ネジ切部が8Φ、ノブ取付部が6Φ

作業の流れ

 それでは以下の基本的な作業の流れを踏まえつつ、実際に配線していきます。

  1. ピックガードを外し、アッセンブリを取り出す。
  2. 配線図通りに半田付けする。
  3. ピックガードに穴をあけて部品を取り付け、ギターに戻す。

 コツや注意点を紹介しながら、作業していきます。

 まず、ピックガードを外します。その際、ジャズマスターでは先にピックアップカバーを外す必要があります。ピックアップカバーとピックガードの固定ねじをすべて外した後は、ピックアップセレクターを引っ張っるとピックガードが上に外れます。

ピックガードを外した様子。さすがの配線のきれいさに感動する。

 ピックガードを外すと、下の写真のようにボディから黒い線が伸びてアッセンブリにつながっていると思いますが、これは弦アースです。あとで再び取り付けますのでバッサリ切っちゃってください。

右上の方にちょろっと伸びているのが弦アース。

 ちなみに、「弦アースをとる」とは、アッセンブリにおけるグランドを弦に導通させることを指します。アッセンブリのグランド⇒弦⇒人⇒地球の順番でつなぐことで、弦に触れている時はノイズが逃げるのです。筆者のジャズマスターではフローティングトレモロの固定ネジに弦アースがつながっています。

 次に、配線図を参考に、必要部分の配線を外します。その際、30Wなど、家庭用の半田ごてでは上手く半田が溶かせないことがあります(私がそうでした)。業務用の半田ごてはW数が高く、半田の融点も高いからだと思います。このような時はフラックスを塗り、半田を吸収しながらさらにそこに半田を流し込むと、既についている半田も一緒に溶けてくれるので上手く吸収させることができます。

配線図は必ず作業するピックガードの向きに合わせよう。

 必要部分を外し終わったら、変更部分を新しく配線していきましょう。配線材を切る際、長さの調節には気を付けましょう。短すぎて配線ができないのはともかく、長すぎてぐちゃぐちゃになってしまってもいけません。綺麗にピックガードに沿わせて配線することが、ノイズ対策にもなります。もちろん筆者はできませんでした。

配線後の様子。もはやカオスだが後悔はしていない模様。

 次にピックガードに穴をあけていきます。まずキリで穴をあけ、それをやすりで広げていき、上の写真で宙に浮いているDPDTとSPDTを取り付けます。穴をあける際、ギターに取り付けられる位置かどうか慎重に確かめてください。ピックガードに取り付けてもギターにはまらなかったら本末転倒ですからね。

穴をあける位置は慎重に決めよう。

 ここまで出来たら、配線をマスキングテープなどでまとめておくと次の取り付け作業が楽になります。写真が無くて申し訳ありません(写真があったとしてもとても汚いのですが)。まぁ、配線材の長さをうまく調節できたあなたはとてもきれいな配線となっている……はずです。

 弦アースをボリュームポットのカバーなど、グランドのどこかに半田付けしたら、最後にピックガードをギターに取り付けましょう。プリセットコントロール部がボディに引っかかってハマらない場合は、片方の固定ネジを外すとうまくいきます。

遂に完成。お疲れ自分。

 お疲れさまでした。遂に完成です。上の写真のとおり、ジャックとトーンポットの間にトグルスイッチ(DPDT)、トーンポットとボリュームポットの間にキルスイッチを配置しました。

 ここまで出来たら、弦を張って配線が上手くいっているか確かめましょう。弦でなくても、磁性体(鉄など)をピックアップの上でスライドさせると信号が流れるらしいです。次の改造のときにやってみようかと思います。

 音が鳴らないという人は、テスターで導通しているか一つずつチェックしていってください。こればかりは根気しかありません。筆者は天才なので一発で音が出ました。ごめんなさい冗談です半田付けド下手ですたまたまです神様ありがとう。

最後に

 では、最後にサウンドチェック!……といきたいところですが、あいにくジャズマスターは次の改造に入っているため音出しができません。言葉で伝えると、シリーズ配線の音はシングルコイルよりも太く、ハムバッカーよりも音抜けがいいという感じです。ですのでとても扱いやすく、お気に入りです。ギターソロなどに使っていきたいと思います。

 ここまでジャズマスター改造記をお届けしました。なるべく分かりやすく正しい情報を心がけたつもりでしたが、いかがでしたでしょうか。この他にも有用なサイトは山ほどありますので、筆者の記事だけで理解が深まらなかった方は調べてみてください。コメントも頂けると嬉しいです。

 次回は番外編としてジャズマスターの調整についてお届けします。お楽しみに。

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