どうも、hechiMa(@hechiMastar)です。突然ですが、メンテナンス編でお見せしているジャズマスターは、1回目の改造のときからさらに改造されていることに気づいていましたか?今回からは、その2回目の改造についてお届けします。今回は準備編です。それではいきましょう!
改造内容
キルスイッチを変える
それは突然起きました。1度目の改造に満足し、キルスイッチを激しく使って遊んでいた時のことです。
キルスイッチが、オフにならないーーー。
何が起こったのか一瞬分からず、音が全く鳴らなくなったので「クソ野郎ッッッ!」と叫びましたがその声は部屋中を虚しく響くだけ。hechiMaは決意しました。再び改造すると。
とまぁ、大げさに書きましたがこれが2回目の改造に至った経緯です。要するにキルスイッチを耐久度の高いものに変えることが今回の改造の1つの目玉です。単純に前回の改造に使用したものよりも大きく堅牢なスイッチを購入し、それに付け替えます。
配線材を変える
それに加え、配線材をすべて変えることにしました。改造前の元々の状態ではヴィンテージスタイルの布皮膜配線材(メーカー不明)が使われていたのですが、取り回しが悪いという欠点がありました。配線材の変更によるサウンドへの変化を知りたいということもあり、今回の改造ですべて付け替えることにしました。前回の改造で乱雑になってしまった配線を綺麗にするためでもあります。
ハイパスを変える
また、ハイパスの配線を変えることにしました。第2回の記事で説明したようにハイパスはコンデンサの容量、補正用抵抗の抵抗値、そのつなぎ方によってカスタマイズすることができます。ハイパスは元々の配線から手を加えていなかったのですが、肝心のボリュームを絞った時の音痩せが大きく、あまり使えたものではありませんでした。Duncan配線だったことがその理由だと考えられたので、Kinman配線へと変更し、ついでにハイパスコンデンサと補正用抵抗も付け替えることにしました。Duncan配線とKinman配線については以下の記事をご覧ください。
ポットを変える
さて、前回の改造で、ボリュームポットを1MΩ・Aカーブに変更しました。しかし、スペックの他に大事なことをhechiMaは忘れていました。それが“トルク”です。トルクとはポットを回すために必要な力のことです。改造に使用したBourns社のポットはトルクの軽さが特徴らしく、その特徴がhechimaには刺さりませんでした。軽く触れただけでポットが回転し、音量が変わってしまうため、やむなくポットを付け替えることにしました。
具体的には、ボリュームを1MΩ・Aカーブ、トーンを1MΩ・Bカーブとしました。これは元々取り付けられていたトーンポットをボリューム用に付け替え、前回の改造で外したボリュームポットをトーン用に付け替えることで実現させました。
改造内容 まとめ
というわけで、今回の改造内容は以下にまとめられます。
- キルスイッチの付け替え
- 配線材の変更
- ハイパスの変更
- ボリュームポットとトーンポットの付け替え
使用部品
ここで、今回の改造に使用する部品を以下にまとめます。
- キルスイッチ
- 配線材
- ハイパスコンデンサ
- ハイパス補正用抵抗
この他に、配線を綺麗にまとめるために、新しく結束バンドも使用します。それぞれ簡単に購入リンク付きで解説します。
キルスイッチ
キルスイッチは“パネル用押しボタンスイッチ モーメンタリ 丸型 白”です。秋月電子通商で購入しました。前回の改造に使用したスイッチは3端子で、ボタンを押すことで真ん中の端子とその左右の端子の導通が切り替わるというものでした。今回使用するスイッチは2端子で、ボタンを押した時だけ2端子間が導通されるスイッチです。配線については後述します。
配線材
配線材は“OYAIDE / 3398-22 BK”と“OYAIDE / 3398-22 WT”です。サウンドハウスで購入しました。それぞれ切り売りを2つ分、つまり2m購入しました。白はHot、つまり信号が通る部分に使います。黒はCold、つまりGNDに接続する部分に使います。
ハイパスコンデンサ
ハイパスコンデンサは“マイカコンデンサー 1000pF 50V”です。秋月電子通商で購入しました。高周波特性に優れているため、オーディオ用途に向いているマイカを選びました。1000pFということでハイパス用としては少し大きめの容量になりますが、音痩せを減らしたいのでこの容量を選びました。耐圧は50Vで何も問題ありません。
ハイパス補正用抵抗
ハイパス補正用抵抗は“小型 金属皮膜抵抗 1/4W 390Ω (100本入)”です。秋月電子通商で購入しました。抵抗と言えばカーボン抵抗がもっとも一般的ですが、今回は誤差が小さくオーディオ用として優秀な「金属皮膜抵抗」を選びました。このように特性は優れていますが、カーボン抵抗の2倍の値段がするので注意が必要です。
配線図
今回の改造の配線図は上の写真のようになります。前回の改造とは、「Kill SW」の部分が違うことが分かるでしょうか?3端子から2端子になっています。キルスイッチが”オフ”のときはそのままアウトプットに信号が流れることは変わりません。では、”オン”のときはどのように動作するのでしょうか。解説しておきましょう。
スイッチを押すと、上の写真のようになります。2端子間が導通され、信号はアースに落とされます。アウトプットにも導通されていますが、アースの方が電位が低いのでアウトプットに信号が伝わることはありません。
今回の配線の仕組みは上の動画でもご覧になれます。今西さんのチャンネルではギターに関する色々な配線の仕組みが解説されています。ぜひご覧ください。
最後に
今回はジャズマスター二回目の改造、その準備編をお送りしました。前回の改造に比べあまり大きな改造ではありませんが、果たしてサウンドの変化はみられるのでしょうか。次回の作業編にご期待ください。
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