アコギの弦交換について解説!【アコギのメンテナンス②】

 どうも、hechiMa(@hechiMastar)です。今回も前回に引き続き、アコースティックギターのメンテナンスについての内容をお届けします。第2回は弦交換についてです。エレキギターとどういったところが違うのか、詳しく見ていきます。それではいきましょう!

綺麗に弦が巻けるとそれだけでモチベも上がる。

今回の作業に使用するもの

  • ストリングワインダー
  • ストリングカッター
  • ラジオペンチ

 以前のジャズマスターの弦交換の記事でも紹介しましたが、弦交換に最低限必要な器具は上のリストに示した通りです。必要なものは、エレキと何も変わらないということです。もちろん、弦のアコギ用のものを使います。ゲージやプレーン弦と巻き弦の境目が違います。また、弦を外した時に指板やボディを掃除する際は、レモンオイルやポリッシュをお使いください。今回の記事ではその過程は省略してあります。

 使用した弦は、“Fender / 860L Phosphor Bronze Dura-Tone Coated 12-53”です。エレキギターに張った弦と同じようにこちらも「コーティング弦」になっています。アコギはエレキよりも触る機会が少なく、久しぶりに弾いた時に通常の弦だと錆びがひどくまともに弾けないのでこちらを選びました。あとぶっちゃけFenderのネームバリューです。

 その他の使用工具については何も変更ありません。

実際に弦交換する

弦を外す

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 それでは、まず弦を外しましょう。ある程度ペグを回して弦を緩めたら、上の写真のようにヘッド側で弦を切ります。6本まとめて切ってしまいましょう。ペグに巻き付けられている部分は先端がとがっており危ないので、放置せずにまとめておくとグッドです。

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 次に、ブリッジピンを外します。アコギの弦は、ブリッジピンでブリッジに弦を挟んで固定しています。ブリッジピンを外すことで、ようやく弦を外すことができます。その際に活躍するのが、“ストリングカッター”です。上の写真をご覧ください。ブリッジピンの頭をストリングカッターでやさしく挟み、てこの要領で下に押します。するとサクッとブリッジピンが外せます。ボディの中に手を伸ばし下から押し出す必要もありません。ぜひやってみてください。

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 ブリッジピンを外せば、弦が外せます。上の写真のようにくるっと巻いておくと扱いが楽です。

ギター本体のメンテナンス

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 このタイミングで、前回の記事にて紹介したフレット磨きを含め、ギター本体のメンテナンスを行います。特に、弦を張っていると手入れができない弦の下やヘッド部分などを重点的にお手入れしましょう。

Aviutl にて作成(2022.4.1)

 サドルも簡単に掃除しておきましょう。向きは上の写真のように、幅が小さいほうが高音弦、大きいほうが低音弦となっています。間違えると弦高に違和感が生じてしまうので気を付けましょう。

弦を張る

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 そしていよいよ弦を張っていきます。使用する弦は上の写真のように、1弦から6弦までボールエンドの色で区別ができるものです。中には色での区別が無く、太さでしか区別できないものもあります。事前に必ず把握しておきましょう。

Aviutl にて作成(2022.4.1)

 弦を張るにはまず、新品の弦の先っちょを折り曲げます。ここもエレキと違う部分です。折り曲げる部分の目安は、弦が太い部分と細い部分との境目です。上の写真を見ればお分かりいただけるかと思います。角度は45度ぐらいでいいかと思います。

Aviutl にて作成(2022.4.1)

 次に、ブリッジに弦を挟みます。ブリッジピンの溝に、先ほど折り曲げた部分を入れ、ブリッジに押し込みます。ブリッジピンが抜けることの無いよう思いっきり押し込みましょう。

Aviutl にて作成(2022.4.1)

 それでは、ペグの方へ弦を運んでいき、ペグに巻く部分を余らせてから弦を曲げます。余らせる長さの目安ですが、上の写真のように、3種類で分かれています。1・2弦はペグ2個分、3・4弦はペグ1.5個分、5・6弦はペグ1個分です。下の表にまとめました。

1・2弦ペグ2つ分
3・4弦ペグ1.5つ分
5・6弦ペグ1つ分
弦を余らせる長さの目安。
Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 ここまできて、ようやく弦を巻きます。先ほど折り曲げた部分をペグに引っ掛け、ブリッジの方に引っ張りながらペグを回してください。上の写真のように、右手で弦を下に押し付けるのを忘れないように。この作業はエレキと同じです。アコギ弦のゲージはエレキ弦よりも太いので、さらに指に食い込みますが、少しの間、辛抱しましょう。

Galaxy A51 5G にて撮影(2022.2.27)

 弦を綺麗に巻いたら、余った部分は切ってしまいましょう。それでもペグから弦の先端が飛び出た時は、とても危ないので曲げておくと尚グッドです。

 この作業を1~6弦まですべて行えば、弦交換は終了です。お疲れさまでした。

新旧比較

Aviutl にて作成(2022.4.1)

 最後に新旧比較です。写真の色味も少し異なりますが、それでもものすごく綺麗になったのが分かると思います。弦や指板だけでなくフレットやポジションマークの輝きも増し、弾いていて気持ちがいいギターに仕上がりました。 

最後に

 ここまでお読みいただきありがとうございました。今回はアコースティックギターの弦交換についてお届けしました。エレキと細かい部分では違いますが、大まかには同じような作業だとお分かりいただけたと思います。アコギはアンプを介さない分、エレキよりも弦の状態によって音が大きく変わる楽器です。頻繁にお手入れしてあげましょう。

 次回からはエフェクター制作についての記事をお届け予定です。乞うご期待。

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