どうも、hechiMa(@hechiMastar)です。今回は初めてのファズ制作4回目、回路編です。キットを使ったエフェクター制作ですので自作回路ではないのですが、作成した回路について、素人の独学ですが簡単に紹介していきます!それではいきましょう!
回路の概要
ではまず回路の概要からご説明します。今回制作する「Fuzz70」というキットの売り文句は、以下の通りです。
歴史的なファズフェイスの回路を現代風にアレンジ。シリコントランジスタを使用していますが、ゲルマニウムトランジスタに遜色ないファズトーンになっています。またファズサウンドの輪郭を調節するミッドコントロールを備えています。
- https://www.takkyparts.com/kit/ より
ファズフェイスと言えば、かのジミヘンが愛用したファズの名機。エッジの効いたあのサウンドは、ギタリストの憧れですよね。そんなファズフェイスの現代版アレンジということで、いったいどんな回路になっているのでしょうか。
FUZZ FACEの回路
今回のキットの回路を知るために、まずファズフェイスの回路を見ていきましょう。
これが回路を上から見た写真です。基板上の部品は、固定抵抗が4つ・コンデンサが3つ・トランジスタが2つ、というとてもシンプルな回路ですね。回路図ではどうでしょうか。
あまりにシンプルで驚きましたか?hechiMaもその一人です。引用元のサイトに書いてありますが、「エミッタ共通-エミッタ共通の2段直結増幅器による電流帰還回路」ということです。トランジスタ2石を直結し、大きく増幅することで歪ませているというわけですね。
正直詳しいことは勉強中なので今は省かせていただきます…ゴメンナサイ。
回路図
それでは、今回作成する「Fuzz70」の回路紹介に入っていきます。回路図は以下になります。
簡単にざっくりと回路を説明していきたいと思います。なお、説明にあたっては主に以下のサイトを参考にしました。ぜひご一読ください。
https://www.electrosmash.com/fuzz-face
入力部
R1は1MΩの抵抗です。機械式スイッチの「バチン」という切替ノイズを軽減するのに有効とのことです。また入力インピーダンスにも関係してきます。のちのコンデンサとハイパスを形成するので、抵抗値が大きいと高域が出ます。
C1は10pFのコンデンサです。ハイパス用だと思われます。不要な広域はここでグランドに落としてしまいます。
C2は2.2μFのコンデンサです。カップリングコンデンサと呼ばれるもので、入力段と増幅段の電位と切り替えたり、低域を通す量を決める役割があります。容量を大きくすると低域が増えます。
増幅部
Q1とQ2はNPN型のトランジスタです。Q1のコレクタにQ2のベースが接続され、いわゆる直結状態となっています。この二つのトランジスタを中心にでギターから来た波形を極端に増幅させて矩形波を作り出し、あのファズサウンドを作り上げています。
Q1はコレクタフォロワとなっており、低入力インピーダンス・高出力インピーダンスの高電圧利得を実現しています。信号的にはあまりよろしくありませんが、非常にシンプルな増幅回路ですね。
Q2はQ1と異なり、コレクタとグランド間の抵抗をR10とR11で調節できるようになっています。これによって増幅率が調節できます。
R10とR11は合わせて1kΩの可変抵抗です。Bカーブの3端子ボリュームです。「FUZZ」と書かれていますが、プレイヤーが調節できる部分です。一端をグランド、もう一端をQ2のエミッタ、真ん中をC5に繋げています。この抵抗によって局所的な負帰還が作り出され、第2増幅段をより安定にしています。画像ではFUZ=0.5kと設定していますが、ここを1kΩ、つまりC5を介してグランドに設置している状況にすれば、最も大きな増幅率が得られます。
C5は22pFのコンデンサです。R10とR11によって増幅率が抑えられてしまうのをある程度防いでいます。容量によって増幅する帯域を変更することができるようです。
R2は100kΩの抵抗です。電流帰還Q2のエミッタからQ1のベースへ電流帰還をかけています。これによって増幅率が爆発的になるのを防ぎ、いい感じの歪みにしているそうです。
D1はダイオードです。なぜあるのかはよくわからないです…。片側クリッピングでも発生させているのでしょうか。
R5は3.3kΩの抵抗です。Q1の電圧利得やバイアス点、最大コレクタ電流などのパラメータを決めています。
C3は10pFのコンデンサです。直流成分の逆流を防いでいるものと思われます。発振防止ですかね。
R3とR4は合わせて5kΩの可変抵抗です。Bカーブの3端子半固定抵抗です。「BIAS」と書かれていますが、プレイヤーが調節できる部分です。コレクタから増幅された信号をOUTPUTへ届けるのですが、抵抗によって分圧されます。その分圧具合を決める部分です。
R6~R8、R12・R13も分圧具合を決める部分だと思うのですが、詳しい動作が現在のhechiMaでは分かりません。分かり次第更新いたします。申し訳ございません。
電源部
D2、C4、LED、R9がここにあたります。
D2はダイオードです。逆流防止用と考えられます。電池を逆に刺したときの対応策ですかね。
C4は100μFのコンデンサです。デカップリングコンデンサとも呼ばれ、電源からのノイズなどの交流成分をグランドに落とす役割があります。「ブーン」という低周波ノイズに効果があります。
LEDはそのままです。スイッチをオンにしたときに光ります。R9はこれを光らせるための電流制限用抵抗ですね。
出力部
C6は100nF(0.1μF)のコンデンサです。お察しの通りカップリングコンデンサです。
D3はダイオードですが……なぜついているのでしょうか。
R14とR15は合わせて250kΩの可変抵抗です。式が他の可変抵抗と違うのは、この可変抵抗のカーブがAカーブだからです。指数関数的に変化するようにしてあります。
R16はR1と同じような効果を持ちます。
トーン部
「MIDDLE」と書いてある部分等がここに該当しますが、ごめんなさい。詳しい動作がさっぱり分かりません。更新をお待ちください。
簡単な説明をしましたが、いかがだったでしょうか。ご期待に沿えず大変申し訳ないです。絶賛現在も勉強中ですので、新たに分かることがあれば随時追記していきます。現時点での間違いがあればご指摘ください。
半田付け・仮取付
さて、回路図の紹介を終えたところで、回路部分を作っていきましょう。
半田付け
と言ってもはんだ付け途中の写真は撮っていませんでしたので完成品はこちらという感じです。まぁ今回はプリント基板への取り付けですので、基本は表示に従うだけです。電解コンデンサ、トランジスタ、ダイオードに関しては極性がありますので、間違えないようにしましょう。もちろん、hechiMaはダイオードの種類を逆に取り付けてしまい最初は音が鳴りませんでした。
というわけでおすすめの取り付け部品順をご紹介。ずばり、背の低い部品⇒背の高い部品の順で取り付けるのがおすすめです。そうすれば部品を穴に通しやすく、完成の見通しが立てやすいからです。hechiMaも次は間違えないようにします……。
仮取付
仮取付に入りましょう。前回ケース塗装を終わらせましたが、仮取付は塗装前に行っています。ご了承ください。
回路に各インターフェース(ノブ、ジャック、スイッチ等)を取り付け、ケースに仮取付します。この際、インターフェース部分はケースに取り付けてから半田付けしましょう。hechiMaは今回、半田付けしてからケースに取り付けるというやり方をしたのですが、大変手間がかかりました。
この状態で音が鳴ったら一応、回路部分では問題ないということです。音出しを行います。
入力にギター、出力にチューナーをつないだ状態が上の写真になります。なかなかもう完成間近という雰囲気がしますね。これでジャックに9Vセンターマイナス電源を差し込み、スイッチをオンにすると音が……鳴りません。チューナーからの反応は皆無です。
「あんなに頑張ったのにどうして😭」と誰しもがなりますが悪いのは自分です。気合で間違いを探します。回路図とにらめっこしましょう。間違いとして多いのが、インターフェース関連です。特に「入力と出力のジャックが逆」や「ポットの端子番号を間違えて配線している」といったことが多く起こりがちなようです。hechiMaも例外なくその両方を引き当てていました。
回路側とケース側では向きが逆になるため注意が必要ということですね。直したら、無事チューナーが反応しました。これで仮取付は終了。次の作業に入っていきます。お疲れ様でした。
最後に
今回は回路についてお届けしました。hechiMaの無知ゆえ、簡単な紹介にとどまってしまいました。申し訳ございません。絶賛勉強中ですので、今後にご期待ください。
次回はエフェクターのラベルについてお届けします。お楽しみに。
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