まさかの急展開！AppleがiPhoneやMacの純正部品や修理用ツールを提供することを発表！リペアビリティが向上します。

　皆さん、iPhoneを自分で修理する時代が遂にやってきます！

　米Appleは11/17未明、セルフサービス・リペア・プログラムを発表しました。これは、iPhoneやMacを修理するために必要な部品やツールをAppleがユーザーに直接提供する というものです。これにより、今まで認定サービスプロバイダしかできなかった修理がユーザーに直接解放されることになります。

なんで急に？！

　Appleはこれまで、iPhoneやMacの修理を認定サービスプロバイダにしか認めていませんでした。さらには、個人も非正規修理店も含めて、勝手にネジを開けたらその時点で保証対象外になるというルールまで用意されていました。（参考 : 修理規約）これは自社で囲い込みたいというAppleらしい戦略と言えます。また、そのことによってApple製品のリペアビリティはとても低く、それに抵抗があってAppleを避けていた人も一定数いたことでしょう。

　一方で、昨今のAppleは合理性に基づいて方針を転換することが増えた気がします。例えば、先月発表されたMacBookProでは10年近く前のモデルを思い出させるような大幅なデザイン変更を行いました。他にもAppStoreの手数料の引き下げなんかも挙げられます。こうしてみると今回のプログラムも、その流れの一環といえるのではないでしょうか。

　また、アメリカの公正取引委員会は、ユーザーが製品を修理できないのは消費者の”修理する権利“に反しているとして厳しい姿勢をとっていますので、これも要因の一つでしょう。

実は、AppleにもユーザーにもWin-Win!!

　今回の発表は環境問題や独占問題などに配慮をしたというようにも見えますが、今まで非正規店で修理をしていた人を取り込むという点で、実はAppleにとって利益とも言えるわけです。また、ユーザーも純正の修理部品が手に入るようになることで、より安心感が高まり、時間短縮にもなるかもしれません。

　つまりこのプログラムはAppleとユーザー、双方にとってWin-WInと言えるわけです。

2022年初めに、まずはiPhone12・13から開始！

　今回のプログラムは来年初めにまずアメリカで提供が開始され、2022年のうちに、その他の国・地域に拡大される予定です。もちろん、従来通り、認定サービスプロバイダでプロの技術者に修理を依頼することも可能です。

　なお、開始当初はiPhone12シリーズとiPhone13シリーズから対応します。また、それに続いてM1チップ搭載のMacも対応する予定です。

これからのApple、ますます見逃せませんね…(熱)