明石高専の技術系部活どこに入るべき?【予算・頻度・技術力】

この記事を読んで知れること

この記事は2021年度の情報を参考に作成しています

明石高専には現在30以上の部活や同好会(一覧はこちら)があり、それぞれ特色のある活動をしています。学生生活にとって大きなウェイトを占める部活動。明石高専に入学を検討されている皆さんや新入生の皆さんにとっても気になるテーマではないでしょうか?

ということで本記事では”明石高専における技術系部活動の現在の実態と差異”をテーマに予算活動頻度得られる技術の3つの視点から明石高専の技術系部活の本質に迫ります!

皆さんの部活選びの参考になるよう、正直な情報と感想をお伝えしたいと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。なお、執筆者はすべての技術系部活に所属しているわけではないので情報が怪しい場合があります。ご了承ください。

気になる予算は?

学校からの予算

現在圧倒的に予算があるのはロボット工学研究会になります(以下ロボ研とも)

ロボ研では学校から大量の予算をもらっているのに加えて、後援会からも特別に予算を多めにもらっており、総額でサラリーマンの年収中央値+αぐらいの予算があります(1年分の予算)。

他の部活の場合、学校からの予算は多くても2桁万円に乗るか乗らないかぐらいしかもらっていないのでロボ研が金銭面で圧倒的に優位であることがわかりますね。しかしそれでも予算面での苦悩はあるようです。

ちなみにロボ研に次いで予算が多い部活はエコランプロジェクトで、学校から十数万円と後援会からいくらか、OBの方のスポンサー等で3桁万程あるらしいです。ただ常に赤字気味だそうでロボ研ほど予算は使えないないそうです。

部費として集めた予算

そんなわけで学校からもらえる予算には部活ごとにかなりばらつきがあることがお分かりいただけたと思います。そのため部活によっては予算だけでは足りない部費を部員から徴収しているところもあります。

部費を徴収しているのは以下の2つの部活(他にもあったら教えてくださいm__m)。

  • ロボット工学研究会(1万円前後)
  • 宇宙工学研究会(5000円前後

この金額は基本的に1年分の部費です。一部の部活では消耗品の買い足しや、大会等の遠征で例外的に+αの徴収がある場合もあります。

ちなみに技術系部活と運動部を比較した場合、意外にも運動部の方が予算を多くもらっていたりということもあります。運動部は移動費や備品、消耗品の積み重ねでかなりお金を使うため致し方ない部分もあるのかもしれません。個人的な意見を言わせていただくと、高専なら技術系にもっと力入れてほしいなと思います…(笑)

最も忙しいどれ?青春をささげる活動頻度

ロボ研

なんと活動頻度はほぼ毎日!大会前などは夜9時までやっているそうです。プログラミングなど学校でもできる作業(つまり時間外作業)も含めるともっとやっているかもしれないですね。強靭な精神力です。

ちなみに明石高専では部活動は最大で8時までしか出来ないことになっているのですが、例外的にロボ研には活動時間の延長が認められています。他の技術系部活からすると羨ましい限りですね(笑)。

情報工学研究部

活動内容が異なる班が4つほどあり、その内3つが週1で活動しているので全部行けば、週3回の活動頻度となります。ロボ研と比べると少ないようですがこれが普通です。

必ずしもすべての班の活動に参加する必要はなく興味のある班に加わればよいので、自分の興味とキャパシティーに合わせることができます。夏休みの活動などもなく活動頻度で言えばホワイトな方に分類されます

宇宙工学研究部

大会前は毎日でそれ以外は班による。複数班があり、2021年度はKOSEN-1、ロケット、缶サットの3つの班に分かれてそれぞれ週1~3で活動していました。

缶サット、ロケットは夏休みに大会のための活動を行うのでその時期のみ忙しくなります。

大会の種類

缶サット甲子園では、高校生が自作した缶サット(空き缶サイズの模擬人工衛星)を打上げ、上空での放出・降下・着地の過程を通じて、技術力・創造力を競います。

ロケット甲子園では、全長約1mの自作のモデルロケットを製作し、ペイロード部に生卵を搭載して打ち上げ、目標到達高度と目標飛翔時間への近さを競います。

エコラン

なんとエコランも活動頻度はほぼ毎日!やはりお金をもらうためには働けということなのでしょうか(笑)。ただし、自分の担当タスクの進捗によって変わってくるようです。

この部活も大会前は忙しく、活動可能時間の限界までやることもしばしばあるそうです。ただし、ロボ研よりはホワイトそうですb。

エコランとは?

Honda エコ マイレッジ チャレンジ(通称エコラン)は自動車やバイク等を製造するホンダ社が毎年開催する”1リッターのガソリンで何km走行できるか?”がテーマの大会。明石高専でもこの大会を目標としてエコランプロジェクトに取り組んでいます。

その他

他の技術系の部活は週1~3ぐらいです。部活動・同好会の一覧と活動日時が明石高専のHPに掲載されているので、気になる方はぜひそちらもご覧ください。その他、詳細も入学後の説明会等で聞いてみれば、各部・同好会の方が教えてくれると思います。

得られる技術

ロボ研

ロボットに関すること全般、旋盤、レーザー加工、設計等の機械科の科目、マイコン、低レイヤのプログラミング、電気(電子)回路など、担当する班によって得られる技術は違うと思いますが全体的に幅広い技術が習得できます。

資金が潤沢にあるのでやりたいことがある人にとってはとても良い環境となっているでしょう。ただし大会用のタスク等が大量にあるそうなのでやる気がないとついていけず苦しい思いをすることもあるかもしれません。

情報工学研究部

情報系全般、セキュリティ、ゲーム開発競技プログラミング(アルゴリズムとデータ構造)、DTMなど、割と幅広く情報系の技術を知る機会があります。あと場合によっては先輩のなかにスキルつよつよの人がいたりするので、そういった人からカンファレンスの話やインターンの話が聞けたりします。欠点を挙げるとするならば明石はアプリ開発などが弱い傾向があるので(競技系はそこそこ強い)そういったことをしたい人には物足りないかもしれません。

国内最大手の競技プログラミングサイトAtcoder

エコラン

車のこと、加工、設計、電気回路、マイコン、低レイヤのプログラミングなどロボ研のロボットが車に代わるというイメージでしょうか。プログラミングなどはロボ研の方が強いです。予算が多くあるので個人では買えないような車の部品に触れたり、大きな車体を作製することも出来ます。詳細はエコランのブログの活動報告から見れます。

宇宙工学研究部

ロケットの技術、マイコンとセンサーを使った低レイヤのプログラミング、無線、宇宙に関する知識などが習得できます。人工衛星やロケットなどに興味があれば面白いかもしれませんね。また、缶サットという競技では缶サットを使って何をやるかを自由に決められるので、AIを使ってみたり、月の地面の地図を作ってみたり、高度な通信をしてみるなどなんでもやりたい事が出来るというのは良い点です。

しかし、この部活は資金があまりないので本格的なロケットや模擬人工衛星を作りたい場合には何らかの手段で資金を調達する必要があります。どこもかしこも資金難ですね(笑)。

宇宙研でロケットを打ち上げる様子

その他

その他の部活では目立った活動実績はないですがそれぞれ特色ある技術が得られます。例えば、Web研ではWebサイトの作り方、視メ研では絵や文章のスキル等、独学よりも効率はいいと思うので検討の価値アリです!

気になった方は活動頻度と同様、詳細を高専のHPで確認するか、実際に見学してみたり部員に聞いてみても良いでしょう。

おまけ ~部活のヒエラルキー~

先述した通り明石高専ではロボット工学研究部がダントツで強い強い影響力をもっています(笑)。例えば次のような事例があります。

  • 予算が本当に多い(本当に多い)
    • 大会実績が不振だったとしてもほとんど予算が減らない
    • 入学したときにロボ研の活動用にと、少し多めに学校から後援会費というものが徴収された(具体的な金額は忘れた)
  • 校内にロボ研のためだけの仮設住宅的な建物がある(広さは一般家庭の部屋2つ分くらい)
    • 部室として使える部屋が多い
    • 夏休みに寮生が学校の近くで部屋を借りて暮らしている(長期休みは寮は閉まっているのでふつうは寮生は学校に来れない)

ロボ研がこのような影響力を持っている理由は二つほどあります。

一つはメディアへの露出の機会が多いこと、もう一つは学校が後援会なども含め、総力を挙げて支援しているということです。

僕は宇宙研と情研に所属していたのですが部室がなかったり、予算が少なかったり、活動家の時間が少なかったりで散々な思いをしていたので、ぶっちゃけ不公平感のようなものは感じていましたね(笑)。

まとめ

ということで、今回は”明石高専における技術系部活動の現在の実態と差異”についてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか?

途中でかなり現実的な話もしてしまいましたが、ここであえてフォローを入れておくのであれば、部同士の仲が悪いとか、あそこはダメだみたいなことは無いので安心してください(笑)。文化部だけでなく運動部もありますし、自分に合う部活が一番です!

ただ、もし高専でやりたい事があるのなら、とりあえずロボ研に入って圧倒的影響力とお金を手に入れるというのもアリだと思います。もし他と迷うようであれば、色々な部活を体験しに行ってもいいでしょうし、適当に興味のある部活に入ってもいいと思います(迷っているなら部員が多い部活の方がおすすめ)。

部活動で得られる技術や人脈はふとした場面や将来的にも役に立つ場面があると思いますので、ぜひ自分のやりたいことができて、将来入ってよかったと思える部活動を見つけましょう!

最後まで記事をお読みいただきありがとうございます。この記事が面白いと思っていただけたら幸いです。もし感想やご意見等ありましたら、ぜひ「#WithKOSEN」でつぶやいてみてくださいね!

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2件のコメント

ロボ研の者です。
記事についていくつか意見がありますので書かせていただきます。

1.「最も忙しいどれ?青春をささげる活動頻度」のロボ研の項目について
1-1 「ちなみに明石高専では部活動は最大で8時までしか出来ないことになっているのですが、例外的にロボ研には適応されていません。」とありますが、この件は学生主事(ロボ研の顧問ではない)から許可を出していただいており、この許可願いはちょくちょく許可が出ず棄却されることもあります。また、夜遅くまでやっているのは大会直前の1ヶ月強の期間であり、エコラン部員に聞いたところエコランも同様に10時まで活動をしていたことがあるそうです。
なお夜間の活動は自由参加なので、大体の部員は18:30の時点で帰宅しております。
1-2 「他にもコロナ禍の活動時間制限があるにもかかわらず適応外だったり、」とありますが、活動時間の制限は他の部活同様に適応されてます。活動日は週に平日に1度、土日祝に1日休みの日を設けてます。活動は部員数が活動できる面積に対して多いため、部員を3つのグループにわけて時間をずらして活動してます。
まるで我々がルール無視の活動をしているかのように書かれていますが、前述の通り部活動に関するルールは全て守っております。

2.「おまけ ~部活のヒエラルキー&愚痴的な?~」の項目について
2-1 「大会実績が不振だったとしてもほとんど予算が減らない」とありますが、そもそもロボット工学研究部は年間2つ以上の大会にでており、どちらの大会もルールの関係上他の部活に比べて多額の予算を必要とし、大会の規模や必要な物品に見合った金額の予算をいただいております。そもそも私は逆に退会実績が不審であるために予算を減らされた部活を知らないのですが、執筆者様が所属なさっていた情研や宇宙研ではそのような実態があるのでしょうか?
2-2 「時間の面でもコロナの影響で部活が18:30までなのに19:00までやっていた」とありますが、完全下校時刻が18:30の時に19:00まで部活をやっていたことはありませんが、その情報のソースを教えていただきたいです。また、21時まで部活をしていたことはありますが、1-1項に前述しましたように、部活動のルールを守った上で夜間の活動をさせていただいております。

我々ロボット工学研究部が他の部活よりも活動時間が長いのは事実ですが、それはルールに則って最大限時間を使えるように先生方と交渉をしたからです。また、学校からいただいている予算は多いですが、出場する大会の規模などに合わせて調整していただいた金額をご支援していただいております。現在の我々の部活動の環境は部員の努力や、様々な方々によるご協力の賜物であり、個人的にはこの記事にはそのような環境をネガティブに表現されているように感じ、非常に残念です。また、活動時間の記述については、執筆前に部活動のルールや部の幹部部員、顧問の先生などの部の運営に詳しい人物に事情を尋ねられてから記事を書いたとは思えないほどデマがたくさん含まれております。記事を書くにあたって下調べはどれほどなさったのでしょうか?
「この記事を読んで知れること」の項目には、この記事が明石高専への入学を検討している方が部活選びの参考になるように書いているかのように書かれていますが、そこに執筆者様が言うところの「怪しい」情報や悪質なデマ、そして「愚痴」を書くのはいかがなものでしょうか?「高専という付加価値」の情報発信をなさる可視高専様が、このような特定の部活のネガティブキャンペーンとなるような記事を書かれていることが非常に残念に思います。長文失礼しました

モブロボ研部員 様

貴重なご意見頂きましてありがとうございます。
重ねて、平素より我々の活動にご理解とご協力を賜り感謝申し上げます。

この度お問い合わせいただきました件につきまして、我々内部で改めて確認をさせていただきました。
審議の結果、大変恐縮ではございますが、ご指摘の記事に関して現段階では削除をする予定はございません。

理由としては、当該記述は明石高専ロボット工学研究部のイメージまたは名誉等になんら損害を与える意図はなく、また誤解を招くような表現が含まれているとは考えにくいためです。
もしご不満、あるいはご希望でしたら、今回いただいたご意見に対して詳しくご説明もさせていただきます。

WithKOSEN GROUPのメンバーに、貴方様のおっしゃるところの”ロボ研の幹部部員”もおりますから、今後より詳しく正確な情報に更新をすることは前向きに検討させていただきますので、是非ご理解いただければと思います。

我々としても、学校やロボ研を含めた関連団体に不利益を与えることは不本意であり、また今回の記事はロボ研のみをターゲットにした記事ではないことから、いわゆるネガティブキャンペーンとは性質が異なります。
また、先述の通り、ロボ研のイメージまたは名誉等になんら損害を与える意図はありません。

この度はご意見頂きましてありがとうございました。
ご期待に添えず大変恐縮ですが、今後とも可視高専#WithKOSENをよろしくお願い致します。

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