iPad Air (第5世代)は買いなのか?M1搭載の注目製品を高専生が分析!

https://www.apple.com/jp/newsroom/2022/03/apple-introduces-the-most-powerful-and-versatile-ipad-air-ever/ より引用(2022/3/27)

 3月9日のイベントで発表されて話題を呼んだiPad Air (第5世代)。最上位のiPad Proをはじめとし、タブレット端末の分野で不動の地位を確立しているiPadシリーズですが、その中でも手ごろな価格とバランスの良いスペックで人気なのがiPad Airシリーズです。その最新作がM1チップを搭載して登場したということで気になっているという人も多いのではないでしょうか?

 先日のApple Event Mar. 8の速報記事でも同時発表の製品とともに紹介しましたが、今回はiPad Air (第5世代)を中心にフォーカス。より詳細なスペックと分析をお伝えしていきたいと思います!もし速報記事を読んでいない方がいらっしゃいましたら是非そちらもご覧いただけると嬉しいです。それでは行ってみましょう!

新発売!iPad Air (第5世代)はどんな感じ?

 まず最初にiPad Air (第5世代)の仕様について見ていきましょう。前世代や他のiPadシリーズとどういった部分で差別化されているのかに注目してご覧いただければと思います。

気になるスペックは?

https://www.apple.com/jp/newsroom/2022/03/apple-introduces-the-most-powerful-and-versatile-ipad-air-ever/ より引用(2022/3/27)

 今回のiPad Air (第5世代)のスペックは以下の通り。前世代からの主な変更点はM1チップを搭載したという点ですが、それ以外にも幾つか変わった部分があります。特にセンターフレーム機能やセルラーモデルの5G通信への対応はうれしい人も多いのではないでしょうか?

クリックで表示

  1. チップ
    • M1チップ
    • CPU x 8コア(高性能コア4コア+高効率コア4コア)
    • GPU x 8コア
    • Neural Engine搭載
    • 5G通信に対応(セルラーモデル)
  2. メモリ/ストレージ
    • メモリ8GB
    • 64GB/256GBをラインナップ
  3. カメラ
    • アウトカメラ:シングル12MPカメラ(広角)
    • フロントカメラ:12MPカメラ(超広角)
    • センターフレーム対応
  4. ディスプレイ
    • 10.9インチ
    • Liquid Retinaディスプレイ
    • 解像度 2,360 x 1,640 ピクセル (264ppi)
    • DCI-P3色域
    • True Tone対応
    • 輝度 500nt(最大)
  5. バッテリー
    • 最大10時間駆動(ビデオ再生時)
  6. サイズ・重量
    • 高さ x 幅 x 奥行 → 247.6 x 178.5 x 6.1 (mm)
    • 重量 → 461 g (セルラーモデルは462 g)
  7. カラーラインナップ
    • シルバー, ローズゴールド, スカイブルー, グリーンが廃止
    • スターライト, ピンク, パープル, ブルーが追加
  8. 価格
    • 74,800円 (599ドル) ~
  9. その他
    • Touch ID搭載(トップボタンに内蔵)
    • Apple Pencil 第2世代対応
    • Magic Keyboard, Smart Keyboard Folio対応
    • Bluetooth 5.0
項目\機種iPad Air
(第5世代)
iPad Air
(第4世代)
11インチiPad Pro
(第3世代)
チップ
(CPU/GPU)
M1
(8コア/8コア)
A14 Bionic
(6コア/4コア)
M1
(8コア/8コア)
ストレージ64GB
256GB
64GB
256GB
128GB/256GB/512GB
1TB/2TB
メモリ8GB4GB8GB
16GB
(1TB/2TB選択時)
ディスプレイサイズ(in)
リフレッシュレート(Hz)
輝度(nt)
10.9
60

500
10.9
60

500
11
120

600
カメラ
(構成)
シングル
(広角)
シングル
(広角)
ダブル+LiDAR
(広角/超広角/LiDAR)
スピーカー/マイク(個)2/22/24/5
USB-Cコネクタ規格
(転送速度)
USB 3.1 Gen 2
(最大10Gbps)
USB 3.1 Gen 1
(最大5Gbps)
Tunderbolt 3/USB 4
(最大40Gbps)
サイズ(mm)247.6 x 178.5 x 6.1247.6 x 178.5 x 6.1247.6 x 178.5 x 5.9
重量(g)461(Wi-Fi)
462(Cellular)
458(Wi-Fi)
460(Cellular)
466(Wi-Fi)
470(Cellular)
値段74,800円 (599ドル) ~69,080円 (599ドル) ~94,800円 (749ドル) ~
iPad Air (第5世代), iPad Air (第4世代), 11インチiPad Pro (第3世代) の比較

 詳細な情報や他のiPadシリーズとの比較はAppleのiPad比較ページで確認いただければと思いますが、上位のiPad Proシリーズとは主に次の差別化されていることがお分かりいただけると思います。

  1. 最大ストレージ/メモリ容量
    • 64GBはiPad Airのみラインナップ
    • iPad Proは1TB/2TB選択時のみメモリ16GB
  2. ディスプレイ
    • iPad Proはベゼルが細く0.1インチ大きい
    • iPad Proは最大600ntでより明るい
    • iPad Proは最大120Hzでより滑らか
  3. カメラ
    • iPad Proは2つ+LiDAR
  4. スピーカー/マイク
    • iPad Proは縦横どちらもステレオ再生可能
    • iPad Proはマイクの指向性が制御可能
  5. 外部接続
    • 前世代比2倍の転送速度
    • iPad Proはより高速で多機能
  6. セキュリティー
    • iPad Airはトップボタン一体のTouch ID
    • iPad ProはFace ID

 なお先述の通りiPad Proと同じM1チップを搭載し、メモリも8GBに。これにより処理性能はiPad Proとほぼ同等でパソコン並みとなっています。流石にそれ以外の部分の差は多数ありますが、多くの方にとってはiPad Airで必要十分。これは価格を考えても妥当な差別化といえるでしょう。

 ちなみにiPad ProとiPad Airの256GBモデルで価格を比較すると、その差は14,000円。大きいと感じるか小さいと感じるかは人による価格差かもしれません。iPad Airは上位モデルと同等の十分高い性能を発揮し、カラーバリエーションも多いので、差別化部分が気にならない方や魅力的に感じるカラーがある方はiPad Airのほうがいいでしょう。

iPad Air (第5世代)の注目ポイント

 ここまでご覧になった方は大体察しがついたかもしれませんが、先述の通りM1チップを搭載した点以外は前世代からほとんど変更はありません。ですが、セルラーモデルの5G通信対応やメモリ増量、USB-Cの転送速度の向上など、大きくはありませんがうれしい進化もあります。

 というわけで、速報の記事でもお伝えしましたがiPad Air (第5世代)の注目ポイントは次の通り。

  • M1搭載
  • セルラーモデルでは5Gに対応
  • センターフレームに対応
  • ストレージ最大量は256GBで変更はなし
  • 6,000円弱の値上げ(74,800円~)
  • カラバリの変更
  • カラバリ以外の外見・寸法の変更はなし

 6,000円弱の値上げとはなりましたが、ドルでは据え置き。円価格の値上げは最近の円安レートを考えると必至だったと思うので、かなり頑張った値段だと感じます。性能を大幅アップデートし、そのほかにも改良を施したうえで、ドル価格が据え置きというのは凄いと言わざるを得ませんね。早く円の価値が元に戻ることを願います(戻して下さい)。

iPad Air (第5世代)は果たして買いなのか!?

 というわけで、ここまではiPad Air (第5世代)のスペックと変更点を主にお伝えしてきましたが、ここからは個人的見解も交えながら少し考察していきたいと思います。

iPad Air (第5世代)はどんなiPad?

https://www.apple.com/jp/ipad/compare/?modelList=ipad-air-5th-gen,ipad-air-4th-gen,ipad-pro-11-3rd-gen より引用(2022/3/27)

 まず、最初にiPad Air (第5世代)がどんなiPadなのかについて考えてみましょう。今回のiPad Air (第5世代)は先ほどもお伝えしたように上位モデルと同様のM1チップを搭載し、処理性能が向上。加えてセルラーモデルの5G通信対応やセンターフレーム対応など、メインではないもののうれしい進化もあります。

 一方で、外観は前世代と同様、カメラやLiDARセンサーの追加はなし。また、ディスプレイやスピーカー/マイクの仕様も変更なしで、カラーバリエーション以外は外観で見て取れる変化はありません。ちなみにセキュリティー面もトップボタン一体型のTouch IDのままですが、昨今のコロナウイルスの状況を考えるとむしろこっちの方がいいという人も多い部分かと思います。

 同様に現状iPad Airのデザインに不満があるという人は少数派でしょうし、スピーカー/マイクの性能などはこだわらない限り必要十分な性能で、こだわる方は別に用意すると思いますから問題ないでしょう。また画面性能についても現状の動画サブスクサービスを見る分にはiPad Proのような120Hzの画面性能は必要ないため、シビアにゲームをせずに動画視聴用途やそれに準じる用途で使うなら問題ないと思います。

 というわけで、結論としてはiPad Air (第5世代)はiPad Proと同等の性能を得て、それ以外は基本据え置き。加えて一部機能を追加・進化させたモデルと言えるでしょう。

 手ごろでiPadという魅力を残したまま、バランスよく必要な性能をカバーするには妥当な進化ですね。そして何より、iPad Airが進化しすぎると、iPad Proを食ってしまいますから販売戦略的にも、上位機種を使う人の精神衛生的にも妥当な進化ですね(笑)。

買うべき人はどんな人?

https://www.apple.com/jp/shop/buy-ipad/ipad-air より引用(2022/3/27)

 では続いて、今回のiPad Air (第5世代)を買うべき人はどんな人なのかについて考えてみましょう。繰り返すようですが、iPad Air (第5世代)はM1チップを搭載した以外はあまり大きな変更点がありません。

 そのため、まだ見ぬ新機能やLiDAR、Face IDといったセンサ類を求める方には少々お勧めしにくい端末です。しかし逆に特殊な機能は必要とせず、その処理性能に魅力を感じている方にとっては検討する価値があるかもしれません。

 ただM1の性能を使うにしても、ストレージの最大容量が256GBとiPad Proより少ない点など、どうしても埋まらない差はあるのでiPad AirとiPad Proのどちらが自分の用途に合っているのか確認することをおすすめします(私も次のiPad Proを待つべきか悩んでいます)。

 一方で現在古いiPadや下位モデルを使っていてiPad Proほどの機能は求めないが、性能の不足を感じているという方、或いはTouch IDとiPad Pro並みの性能の両方がほしいという方にとっては、迷いなくベストな買い替え先になるでしょう。

 特に古い機種を使っている方は、セルラーモデルの5G通信や最新のiPadシリーズでは定番のセンターフレームの恩恵も受けられますから、もしお金に余裕があるなら買って損はないかと思います。

まとめ ~iPad Air (第5世代)は検討の価値アリ!~

https://www.apple.com/jp/newsroom/2022/03/apple-introduces-the-most-powerful-and-versatile-ipad-air-ever/ より引用(2022/3/27)

 というわけで今回はiPad Air (第5世代)について紹介してきました。前世代と変わらぬ筐体に上位のiPad Proと同じM1チップを搭載し、ドル価格据え置きで発売されたiPad Air最新作。

 従来はiPhoneと同じAシリーズのチップが搭載されるのが慣例でしたが、事前リークで「まさかのM1チップが載るかも!?」と聞いて期待していた人も多かったのではないでしょうか?結果としては事前の予想通りM1搭載の豪華性能で、下位モデルとiPad Proの間で迷っていたユーザーをうまく取り込めるモデルになりましたね。

 上位のiPad ProはFace IDを搭載していて、そのためのセンサーを流用したソフトがあったり、同様にLiDARスキャナーを利用したものがあったりと高専生的には魅力的です。ただそうした機能は仕事で使わない限りお遊びの範囲の使用に留まってしまうので、それのためにお金を出すのはなぁと個人的に思っていたところでした。

 このように思っていた人は他にもいると思うので、そうした方にとってはまさにちょうどいいiPadでしょう。ただ発売後に強度面で不安があるとの情報も見かけたので、今すぐ必要でなければ様子を見るなり、量販店等で実物を見てから購入してもいいかもしれませんね。まあ、Appleとしてはドル値段据え置きで、円価格も6,000円弱の値上げに抑えてくれてこのスペックですから多少のことに文句は言えません。少なくとも私には作れませんからね(笑)。

 必要な部分の機能と性能は多くの人にとって十分で、古いiPadや下位モデルから見ても安定のちょうどいいバランスの端末となっています。是非皆さんも新生活のiPadデビュー機や乗り換え先、或いはMacのSidecarとして検討されてみてはいかがでしょうか?それではまた~

SNSでシェアしてね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です