どうも、hechiMa(@hechiMastar)です。今回からは、アコースティックギターのメンテナンスについて2回に分けてお届けします。第1回はフレット磨きまでの作業を行います。それではいきましょう!

メンテナンスの前に
まず、今回メンテナンスするアコギについて簡単に紹介します。型番は「PLAYTECH / YS1 ミニアコースティックギター」です。その名の通り、通常のアコギに比べ一回り小さくなっています。また、通常のギターのスケール(弦長)は645mm前後なのに対し、このミニギターは580mmとなっています。スケールが小さいと、弦の張力が小さくなるのでテンションが低くなります。だから弾きやすいかなと思ってミニアコギを選びました。実際は指板が狭くてかなり弾きにくいですw
今回の作業内容
- フレット磨き(金属部分の艶出し)
- 弦交換
今回の作業内容をまとめてみました。今回の記事ではフレット磨き(金属部分の艶出し)について解説します。当然ギター全体の掃除も行います。前回の弦交換から1年近く経っており、正直状態は最悪です。これをまともに弾けるようにしていきます。
フレット磨きについて

さて、簡単にギターの紹介が終わったところで、フレット磨きについて解説します。上の画像をご覧ください。メンテナンス前のネックです。弦が完全に錆びて色が変色しているのに加え、指板も乾燥がひどくなり状態が悪くなっています。これらは必須でメンテナンスをしなければいけない箇所です。それに対して、フレットはメンテナンスが”必須”ではありません。
では”必須”ではない、フレット磨きとはどんな作業なのか。ズバリ、フレットに光沢を出す作業のことです。写真ではあまり伝わりませんが、買った当初に比べフレットは錆びてしまい、光沢を失っています。このサビを取り除き、光沢を取り戻すことで、新品同様の状態にすることができます。こうした“見た目”に関する部分は、演奏のモチベーションに大きく関わってくるため、気になった方は弦交換の際にお手入れしてみましょう。
今回の作業に使用するもの

作業に使用するものは、ジャズマスターのメンテナンスの際と大きく変わっていません。フレット磨きに使用するものが追加されているだけです。弦交換については張り替える弦以外、一切変わりないです。その弦については次回の記事で紹介します。ここでは、写真下側中央に鎮座している、フレット磨きに使用するものを紹介します。
フレット磨きに使用するもの
まずはスクラッチメンダーについて。こちらは特殊研磨剤です。歯磨き粉のようなもので、これを使うことで金属パーツのサビや汚れを落とすことができます。後述するクリーニングクロスに塗布して使います。
次にクリーニングクロスについて。こちらのクリーニングクロスはジャズマスターのメンテナンスの際に紹介したFERNANDESのクロスに比べ、かなり分厚く、ゴワゴワしています。そのため、フレット磨きのような激しくクロスを使用する作業に適していると思い、購入しました。
最後にマスキングテープについて。これは後述しますが、指板の保護に使います。フレット磨きの際、フレットだけを狙って磨くことは不可能です。指板まで磨いてしまうことは避けられません。ですので、事前に指板にマスキングテープを貼っておき指板が傷んでしまうのを防ぎます。
フレット磨きを行う

それではフレット磨きを行っていきましょう。まずは事前準備として、上の写真のようにフレットの両端にマスキングテープを貼ります。この作業はかなりめんどくさいので、こちらのような商品もあります。この商品を使えば、テープを張る手間なくフレットを磨くことができますが、この商品では恐らく保護幅が狭すぎて指板を傷つけてしまいます。上の写真のように保護しても指板を傷つけてしまったのですから(後述)。

次に、スクラッチメンダーをクロスに塗布します。塊で出てくるので、少し平面上に伸ばしてあげましょう。量は少なめがいいと思います。あまりスクラッチメンダーを広げてしまうと狙って擦りづらいからです。また、クロスの端のほうに塗布したほうが、あとあと擦りやすいです。

そしていよいよ、フレットを磨いていきます。磨いていくと、スクラッチメンダーが黒く汚れていきます。上の写真のように、マステが黒ずんでいきます。対照的に、フレットは輝きを増し、鏡面のようになってきます。フレットを狙って擦るのはかなり難しいですが、指の先などを使って磨いていきましょう。みるみる綺麗になっていくので気持ちがいいですよ。

磨き作業が終わったら、マスキングテープを剝がして完成です。輝くフレットのように心も晴れやかになっていますよね。ね…?
ビフォーアフター比較

フレット磨きを行う前と後で比較してみました。こう見るとすごく綺麗になっていますよね。Beforeでは弦が当たる箇所が削れているように見受けられますが、Afterではそれがすっかり取れて全面が美しい輝きを放っています。
問題発生⇒解決!

上の画像左側をご覧ください。フレット磨き後、マスキングテープを剥がした直後の指板です。マスキングテープを張っていなかったところが削れて色が変わっています。スクラッチメンダーで擦ってしまったためです。指板保護のためにマステを貼ったのですが、保護範囲が足りませんでした。ですので次磨くときは指板すべてを保護しようと思います。
これでは見た目、肌触りともに悪いので、紙やすりを使ってやすりました。その後の指板が右側の画像です。使用したのは「ダイソー / 金属用耐水サンドペーパー」です。あまり粗い番手だと指板をさらに傷つけてしまうため、#1200を選びました。オレンジオイルを指板に垂らし、その上からやすりました。”オイルサンディング”風です。
結果としては、肌触りがサラサラで非常に好印象となりました。満足です。
ペグも艶出し!

さて、スクラッチメンダーは金属全般の磨き上げに使用できるので、今回はペグも磨き上げてみました。左側が磨き上げる前、右側が磨き上げた後です。くすみが取れて新品のような見た目となりました。ヘッドに傷をつけないよう気を付けながら磨きましょう。
以上でフレット磨き(金属部分の艶出し)の作業は終了です。作業後のクロスはとても汚くなっているので、洗濯して干しましょう。hechiMaは手作業で洗濯したので大変でした。次からは洗濯機使います。三種の神器あっぱれ。
最後に
今回はフレット磨きについてお届けしました。ピカピカに輝くフレットを見ると、めちゃくちゃテンション上がります。少し自分のギターに年季が入ってきたという方はぜひやってみましょう。モチベ爆上がり間違いなしです。
次回はアコギの弦交換についてお届けします。お楽しみに。
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