現在、ロシア国防省の公式サイトへアクセスすると418エラーが返ってくる障害が発生している。

418エラーって?
皆さんは、”418エラー”を聞いたことはあるだろうか。
httpステータスコード
私たちは普段、“http://” や “https://” から始まるインターネットを何も考えずに利用しているが、その裏では想像もつかないようなたくさんの通信が行われている。

httpのステータスコードとは、サイトを見る閲覧者からのアクセスに対するサーバーからの応答の一つである。100番台から500番台の数字が割り振られており、200番の”OK” や、404番の”Not Found”などは皆さんも見たことがあるだろう。
418エラー(Hyper Text Coffee Pot Control Protocol)
先ほど紹介したhttpsのステータスコードは、RFCというIETF(インターネット技術特別調査委員会)の定める公開の形式によって規定されている。
418 もその中の1つで、エイプリールフール恒例のジョークとして1989年4月1日に発行されたRFC2324で規定されている。
418のステータスコードは、“I’m a teapot “ と書かれており、「私はティーポットだ」という意味になる。つまり、”私はあくまでもティーカップだから、コーヒーは入らないよ”という、コーヒを淹れようとした時に発生するエラーを示すレスポンスとして、立派な役目を与えられている。
またプロトコルの文面に以下のような記載があることから、実にユーモアに満ちた高度なジョークあることがわかる。
“there is a strong, dark, rich requirement for a protocol designed espressoly for the brewing of coffee”(訳: コーヒーを淹れるためにエスプレッソリーに設計したプロトコルには、強く、暗く、豊かな要求がある)
https://datatracker.ietf.org/doc/html/rfc2324
Googleもジョークページを
Googleも418のジョークページを以前より公開している。CSSなど、デザインこそしっかりと作り込まれているが、通信上はしっかりと418で返ってくる。

なぜ418エラーが??
今回、なぜロシア国防省のサイトが418エラーを返すようになったのかは分かっていない。
通常サイバー攻撃などによってホームページがアクセスできなくなる場合、504エラーになることが多い。23日に、ウクライナ政府機関のサイトがサイバー攻撃を受けた際も、502~504あたりのエラーが多く見られた。
これらに加えて、現在のウクライナ情勢やステータスコードの特性から考えれば、今回の障害が人為的要因である可能性は非常に高いと言えるだろう。
なお今回の接続障害について、ロシア国防省や政府から公式の声明などは確認できていない。(02/25/22:00時点)
———- 追記(02/26/14:00) ———-
ロシア国内からはアクセス可能であることが分かりました。私も日本からロシア国内のVPNを使用してアクセスできることを確認しています。
現在、anonymousと称する団体がロシア国防省のWebサイトをダウンさせたという噂が出ていますが、ロシア国内からはアクセスできることから、少なくともサーバー自体はダウンしていないということが分かります。
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