秋といえばAppleの新製品発表会!ガジェオタ界隈では、新型iPhoneを待ち侘びてうずうずしている人がたくさんいることかとおもいます。
今年も、米Apple社(Apple Inc.)は日本時間15日未明、新製品発表イベント“Apple Event 2021 – California streaming.”をオンラインで開催しました。今回のイベントでは、iPhone13シリーズや、Apple Watch Series 7、iPad(第9世代)、iPad mini(第6世代)が発表されました。
今回は、工業分野を専門に学ぶ高専生として、新製品とその裏に見えるAppleの姿勢を徹底的に分析していきます。もし、面白いと思ってくださった方や、何かご意見がありましたら「#WithKOSEN」でつぶやいてください!Twitter・Instagramのフォローもお待ちしています。
そして、もしお時間が許すようでしたら、イベント関連の他の記事も読んでいただけるとうれしいです。
イベントの概要
基本情報
- 開催日時:2021年9月15日午前2時から(日本時間)
- 開催場所:オンライン開催(アーカイブ:https://www.apple.com/jp/apple-events/september-2021/)
- タイトル:“California Streaming” (California Dreaming のオマージュ的な?)
- 最初の音楽:Shazamに聴かせたところ、“California Soul”とのこと。今回のイベントのために演奏された曲かと思われます。
- 配信ページ:配信はAppleのホームページやYouTubeで行われます。
新発表された製品
- AppleTV+(宣伝)2:27〜
- iPad 第9世代 5:09〜
- iPad mini 第6世代 11:45〜
- Apple Watch シリーズ7 21:19〜
- Apple Fitness(宣伝)30:38〜
- iPhone13mini、iPhone13 37:41〜
- iPhone13Pro、iPhone13ProMax 57:07〜
ティム・クックCEOはいつもの舞台で登場
ティム・クックCEOはイベントの約3時間前に、「今回は少し違うところからおはようございます。」とTwitterに投稿し、サプライズ演出を匂わせましたが、Bloombergのガーマン記者が予測していたような驚きに満ちた登場はなく、カリフォルニアの写真をバックグラウンドに自身がプレゼンを行う形式でした。
この画像についてはGizmodeさんが、カリフォルニア州のジョシュア・ツリー国立公園 ではないかと予想されていました。
発表された各製品
iPhone13シリーズ / iPad無印モデル / iPad mini
今回の発表会の目玉といえばやはり、iPhoneとiPadではないでしょうか。個人的には、iPad miniは激アツだったかななんて思っていたりします(笑)
iPhoneとiPadのスペックなどについては、Sarada-Sanが細かくまとめてくれていますので、ぜひご確認ください!
- 【Apple2021 第2弾】新型iPhone 13発売間近!?Apple Event 2021を高専生が分析! (https://withkosen.com/journal/447/)
- 【第3弾】新型iPad紹介記事 – Apple Event 2021を高専生が解説!(公開になり次第リンクを掲載します。)
iPhoneでProモデルを差別化
今回のイベントではiPhone13と13Proでチャプターが分かれていました。またチップのコア数などからも、AppleはProモデルの差別化を進めたいのではないかと感じました。
今後iPad proのように独自の進化を遂げていくのでしょうか。今後に期待ですね!
楽天モバイルが暴走中?!
今回のiPhone13シリーズ、私が注目しているのは、楽天モバイルです。日本の携帯キャリアとして昨年参入した楽天モバイル、今年に入ってからは、iPhoneをAppleの代理販売店として正式に販売しています。
「安すぎる!」が売りの楽天モバイルですが、なんと今回、iPhone13 miniの128GBモデルにおいて、僅かではありますが公式の価格を下回ってきました!その他機種においてもApple公式と肩を並べる価格設定。
端末価格の面においては、他の3キャリアは楽天モバイルに勝ち目なしといったところでしょうか。これから日本の携帯業界にさらに波を起こしてくれることを期待します!
Apple Watch Series7 / WatchOS 8
イベント前に、リーク情報が一番多く出回っていたのがAppleWatchだったのではないかと思います。案の定、新型モデルが発表されましたが、チップやセンサーに変更はなく、ネット上では残念がる声もちらほら聞こえてきます。
旧モデルからの変更点
- 画面拡大:ベゼル縮小により20%拡大(外枠1.7mm)
- サイズ変更:40mm→41mm/44mm→45mm
- 常時表示:画面の輝度が70%アップ!
- 耐久性向上:IP6X級 – 全面クリスタルを50%厚く
- 急速充電:充電速度が33%高速化 45分で0~80%
デザインの変更
今回の新モデルの発表は、画面のデザインの変更が主な変更点かと思います。
本体のサイズはわずか1mmの変更とベゼルを縮小することで、S6と比較して表示面積が20%拡大しました。これだけの変化で20%も増えるのかと少し驚きました。またS3と比較すると50%以上増加しているようです。
これにより、QWERTYフルキーボードの搭載、写真アプリでのコンテンツの増加、文字盤がさらに充実など、アプリや文字盤においてシリーズ7への最適化が行われました。
他にも、ガラスとケースのつなぎ形状が変わっていたり、スピーカーの形状の変更など、細かい変更があります。
耐久性の向上
今回、設計を一から見直し、割れにくいクリスタルガラスを採用し、50%厚くすることで、最厚部でS6の2倍の強度となりました。その代わりにタッチセンサーをOLEDパネルに統合することで薄い形状は維持しています。
またこのアップデートにより、AppleWatchで初めて防塵性能(IP6X)が搭載されました。ちなみにIP6Xは2003年の国際電気標準会議で定められた防塵レベルの中で最上位レベルに位置付けられており、保護の程度は“完全な防塵構造”となっています。
急速充電
充電の高速化も発表されました。S6と比べて充電が33%高速化され、45分で0%から80%まで充電できるそうです。ちなみに8時間の睡眠記録計測に必要な充電時間は8分とのことです。
ただし、時持続時間については特にアナウンスはなく、変更はないものと思われます。
ラインナップ
- アルミモデル:ミッドナイト、スターライト、(PRODUCT)レッド、ブルー、グリーン
- ステンレスモデル:シルバー、グラファイト、ゴールド
- チタンモデル:チタン、ブラックチタン
- NIKEモデル:新文字盤も提供
- HERMESモデル:新しいバンドと共に新文字盤も提供
予約・発売日、販売情報
注目のお値段ですが、現時点では$399からということしかわかっていません。ただ、価格はS6から据え置きかと思われます。
発売日についても、「この秋発売」とのみ記載されており、その他は何もわからないというのが現状です。
また、なんとSeries3が販売継続となりました。なので、今後のラインナップはS3、SE、S7となります。個人的にはS3はもう終了してもいいのではと思っていますが、格安なエントリーモデルとしてやはり根強い人気があるのでしょうか。
セルラーモデルについてはキャリア販売に特に変更点はなさそうですので、docomo、au、softbankから例年通り提供されると思われます。ところで、楽天モバイルはいつになったらApple Watchに対応するのでしょうか。
次のモデルに期待すること
今年は発表前にサイズ変更や新しいセンサーの搭載などたくさんの予想が出回っていました。しかし、実際にはディスプレイのアップデートが中心となり、少し期待は裏切られた形です。
ここから紹介する情報は発表会の内容をもとに紹介しますので、もしかすると今後のアップデートや販売時に登場する可能性もあります。
- 探す機能の強化(UWBはサポートしているので、技術的には可能なはず?)
- 新たな機能が搭載(体温測定、血糖値測定、血圧測定など)
- 防水機能の搭載(耐水はあります)
- バッテリーの改良 – 現在、公称値18時間となっていますが、24時間超えてきてほしいところではあります。
WatchOS 8
WatchOS 8は9/21に登場と告知されています。実は私はベータ版を先に使っていたりするのですが、中身については、機会があればまたご紹介しようと思います。
目玉の新機能としては、集中モード、デバイスを探す機能、Assistive Touch、ポートレート文字盤、サイクリング関連のワークアウトの強化が挙げられています。
Fitness+
Fitness+については聞いたことがないという方も多くいるのではないでしょうか。
簡単に説明すれば、Appleが提供する運動のサポートアプリです。トレーナーが動画を配信しており、ヨガやピラティスなどを楽しむことができます。
しかし、このサービスは日本ではまだ提供されていません。今回のイベントで日本でのサービス開始を期待する声もありましたが、実現しませんでした。
噂はあったが登場しなかった製品
Airpods3
AirPods 第2世代までのオープン型ではなく、AirPods Proと同じカナル型になり、ステム部分も短くなり、イヤーチップも交換が可能になると予想されていました。
iPhoneの衛星通信/指紋認証/USB-C
iPhoneについては衛星通信の搭載、iPad miniなどに搭載された指紋認証、Lightningを廃止しUSB-Cを採用などが期待されていました。
また日本で5Gのミリ波が対応しなかったのも、非常に残念に思います。
M1X搭載MacBook Pro
“M1X“と噂される高性能Appleシリコンを搭載した新型MacBook Proが発表されると、Bloombergのマーク・ガーマン記者が予測していました。次期MacBook Proは、14インチと16インチの2モデルで、外観デザインが刷新されると噂されています。
今回のイベントから見えたApple
今回のイベントで改めて感じたAppleのスタイルは「郷に入っては郷に従え」ということです。
これまでAppleは消費者の声を取り入れるということはあまりせずに、新しい技術やアイデアを駆使して成長してきた企業です。それでも一定のファンが集まっているのは、技術者のカリスマ性や、故ジョブズ氏の存在が大きなものだと思います。
最近はiPhone離れという言葉も耳にしますが、それでもAppleが世界のIT業界に与えてきた影響は計り知れず、今後何十年、何百年と受け継がれていくことでしょう。
私もAppleファンの1人として、今後のAppleの発展に期待します!
AppleEvent 2021について、知りたい情報を十分ご提供できましたでしょうか。もし他にもたくさんの情報を手に入れたいという方は、このサイトを漁っていってみてください。
では!